このたび、第12回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会を札幌にて開催させていただくこととなりました。このような機会を与えてくださいました、会員の皆様、役員の先生方に心より御礼申し上げます。
今回の学術集会は、テーマを「広がる深まるNEN診療」とさせていただきました。現在、NEN診療ガイドラインの改訂作業が進められていますが、NENの標準診療は知見の集積、新規診断・治療法の開発により刻々と進歩しています。PRRT(放射性核種標識ペプチド療法)の保険収載により、わが国でもこの治療を受けられる患者さんが増えてきましたが、海外ではα線を用いた薬剤の開発が進められていますし、経口ソマトスタチン受容体作動薬については、日本での臨床試験の実施も期待されています。またWHO分類第5版で下垂体腫瘍が神経内分泌腫瘍に分類されるなど、NENワールドが広がっています。学術集会では、新たなエビデンス、最新の情報をご参加の皆さまと共有し、未来につなげる場にしたいと考え、準備を進めてまいります。準備にあたりましては、会員の先生方のご支援ご指導をお願いすることもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
昨今の気候変動で北海道の夏も暑い日が多くなったとはいえ、間違いなく夏の北海道はすがすがしい空気と美味しい食べ物・飲み物が満載です。会場の札幌医科大学は市営地下鉄駅から徒歩3分の便利なところにあり、札幌駅へも繁華街・すすきのへも短時間で行くことができます。ご家族やパートナーがいらっしゃる方は、おひとりで夏の北海道に来られると評判を落とすリスクがありますので、ぜひ皆さまご一緒に夏休みの旅行を兼ねてご参加ください。学会プログラムを通じて神経内分泌腫瘍領域の最先端の知見を共有でき、学会場で新たな人のつながりができるのはもちろん、会期の前後には夏の札幌、そして北海道を満喫することもでき、なおかつ家族やパートナーからの評判を上げるチャンスでもある、「一石四鳥」の学術集会に多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
第12回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会
会長 櫻井晃洋
札幌医科大学医学部遺伝医学 教授